札幌クロスオーバー 〜眠れない街へ〜

第三十話  学食戦争


 体験講義が終わると次は「研究室見学」があるのだが、その前に一時間ほど昼食のための空き時間がとられている。 昼食。ああ、ランチ。朝食をケミカルゼリーで過ごした人間には、なんと甘美(ドルチェ)な響きで あろうか。
 さあメシだ! エサだ! 食糧だ! いざゆかん!! 学生食堂!!
 ということで、やや早歩き(アンダンティーノ)で「中央食堂」に向かう。ところでこの「早歩き」って、 ふつうに考えたら「速歩き」が正しいんじゃないだろうか。「早歩き」じゃあ、朝早く起きて歩く健康法みたいになる じゃないか。しかし、検索すると「早歩き」の用例のほうが断然多い。……ええいもうどっちでもええわ!!
 だいたい、こんな混乱が生じるのも、中国人が「速」と「早」なんて、二種類も漢字を作るから悪いんだ!  日本語じゃあどっちも「はやい」なのに、もうちょっとグローバル・スタンダードを考えてほしいものである。 しかしよく考えると、英語もfastとearlyで二通りあるので、悪いのは日本語ではないかという考え方もあるが、 そっちには目をつむろう

 中央食堂に近づくと、予想通りというべきか、人口密度がやばいことになっていた。なんだこれ? なんだこの 人の数? お前ら全員北大入れると思ってんのか?
 などと、受験生が聞いたら発狂しそうなセリフは心の中でつぶやくだけにしといて、人の間を縫って食堂内へ。 予想通りここも人間どもでごった返しているが、おとなしく列に並んで進んでいき、食事を載せるお盆を 受け取った。

 食事を注文して受け取るために並ぶ順路は、食堂の外側をぐるりと取り囲むかたちになっている。食事を受け取ると、 内側の食事スペースに移動して食事をとるわけだ。ちなみにこの食堂は二階建てになっていて、いま僕は一階にいる。


並ぶぜ
空いている席もあるが、相席をする度胸のある奴なんていないのである



 お盆の表面のツルツル感を楽しみつつ、実際は「立ってんの疲れたー」とか「前に並んでる奴ら全員吹っ飛べ」とか 思っていたわけだが、なんとか厨房に隣接したカウンターまでたどり着いた。
「牛とろ丼」Lサイズ五百三十円を注文すると、すぐに料理が運ばれ、盆に載せられた。なるほど、どんどん先に 料理は作っているらしい。くそっ、効率的だ……
 牛とろ丼については写真を撮り忘れてしまったので、 こちらを参照 してほしい。牛肉のミンチ(冷凍)が載った丼で、醤油っぽいタレをかけていただく。なるほど、たしかにトロっぽい。 ナイスなネーミングセンスだ。

 ここで、帯広から来ていた同級生のK(仮名、ただし仮名のKではない)と遭遇。イートをトゥギャザーした。


K
なんだっけこの料理





 ひととおりかっ込んだ後は、ついに研究室見学だ。
 見学するぜ! 研究室!!

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