札幌クロスオーバー 〜眠れない街へ〜

第二十八話  朝に


 翌朝。

 八時、北大に向かうべく、ホテルを出る。八月とはいえ、北海道の朝は、やや涼しく快適だ。だけど、昨日の雨のせいで、 すこしだけ空気がしめっている。
 コンビニで、某十秒メシを買った。マスカット味だそうだ。
 ……僕の口にはあわなかった。なんだこれは。ひどくケミカルで、人工的な味だ。それがウリなのかもしれないけれど。
 北大の門には、すでにたくさんの人が入っていっていた。本当に人が多い。こんな朝っぱらからご苦労なことだ。 オープンキャンパスというものは、どこの大学でもこんなに人が集まるものなのだろうか? だとしたら、経済効果は 相当のものなんじゃないだろうか。
 やはり僕の推量は当たっていたらしく、塾や予備校の職員と思われる人々がうちわと資料を抱き合わせで配布している。 うちわはほしいが、資料はいらん。
 むむむ……。
 結局「資料の邪魔さ>うちわの便利さ」だということに気がついたので、華麗なスルースキルを発揮して塾や予備校の ソルジャーたちをやり過ごした。


門
大盛況



 北海道大学には緑が多い。
 札幌市はそこそこの都会ではあるため、いかんせん地面はずっと灰色なわけだが、こと北大構内となれば、楡の木 によってもたらされる木洩れ日の中、土の上を歩くことができるのである。
 道の途中では、大学生の人々が案内役をしているようだ。大学生の夏休みは長いと聞くが、やはり彼らも暇なのだろう か? いいなあ。僕は、そんなに夏休みがあるなら、ぜひどこかに旅に出たい。僕は、三日前のボウリングの光景を 思い出していた。


だいがくせー
いわゆる女子大生(右)



だいがくせー2
妖怪の一種と思われる



 

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